「最近、理由もなく不安になる」「たっぷり寝たはずなのに体が重く、やる気が出ない」。こうした原因不明の「なんとなくの不調」が続く場合、その真犯人は人間関係のストレスや過労だけでなく、毎日の食生活に潜んでいるかもしれません。
私たちの心と体は、食べたものを材料にして作られています。特にメンタルの安定や幸福感に直結する「セロトニン」や「ドーパミン」といった脳内神経伝達物質は、食事から摂取した栄養素がなければ十分に分泌されません。
精神的な不調を引き起こす大きな要因の一つが、血糖値の乱高下です。
忙しいからといって朝食を抜き、お昼に菓子パンやうどんなどの炭水化物だけを急いでかきこんだり、疲れたからと甘いエナジードリンクをがぶ飲みしたりしていませんか?
これらは血糖値を急上昇させた後、インスリンの過剰分泌によって血糖値を急降下させます。この「低血糖状態」に陥ると、脳は危機を感じてアドレナリンなどの興奮ホルモンを分泌するため、強いイライラや焦燥感、動悸、気分の落ち込みが引き起こされるのです。
心を穏やかに保つための食事の基本は、タンパク質をしっかり摂り、血糖値を緩やかに上げる食事(ベジファーストなど)を心がけることです。また、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの約90%は腸内で作られているため、腸内環境を整えることも極めて重要になります。納豆や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品や、食物繊維を意識してメニューに取り入れてみましょう。
「心が疲れているな」と感じた時こそ、自分を甘やかすためのお菓子ではなく、細胞が喜ぶ栄養たっぷりの食事を摂ることが、最短のメンタルリカバリーに繋がります。